Fewster et al. 2000. Analysis of population trends for farmland birds using generalized additive models. Ecology 81:1970-1984.
時系列の個体数解析にGAM(一般化加法モデル)を使いましょうよ。という論文。ちょっと古いせいか,GAMMについては,「最近出てきてるけどまだ使った論文見たことないわ」と言及されている。IanとSteveの論文で引用されていた論文*1。地点に対するウェイトはちょっとややこしそうだけど,まだちゃんとフォローできてない*2。くねくね度合いをどうするかは難しい問題だけど,最初の仮説に制約をつければ,まずまずしぼれるような気がする。この論文で書いてある例も分かりやすかった。
Larsen et al. 2012. Weak Concordance between Fish and Macroinvertebrates in Mediterranean Streams. PLoS ONE 7:e51115.
ステファノ先生の論文。PloS ONEの査読基準がよくわかってないけど*3,Discussionを眺める限り,そんなに目新しい研究+結果ではないような気がした。全然知らないのですが,Concordanceというのが一種の流行なんですかね?Water Framework Directiveのモニタリングの話がイントロにあって,要は「魚と底生動物を調査した結果,パターンは"そんなに"似てないので,どっちもモニタリングが必要そうですね。」という結論。魚に至っては,温度(または標高*4)が出現パターンは一番説明したとのこと。統計解析でグループ間(魚と底生動物)の相互作用が群集パターンに影響するかどうかを調べているけど,なんとも…といった感じ*5。
余談としては,この解析は在不在だけで行っているので,いま頂いていじっているデータにも使えそうな予感。在不在で群集とかっていうのは,気が引けますが,空間スケールが大きい場合とか,1つの研究テーマとしては全然ありな気がする。しかし,結構えいや感が漂う解析ではあるので,個人的にはもっとシンプルなのが好み。
Heino, J. 2010. Are indicator groups and cross-taxon congruence useful for predicting biodiversity in aquatic ecosystems? Ecological Indicators 10:112-117.
上のステファノの論文に引用されてた論文。著者はHeinoさん。まったく知らない人ですが,多分この人すごい(度々引用で見る)。Loticな環境で水生生物の種数や組成について,分類群間の一致度合い(congruence or concordance)は低い*6というレビュー。分類群間の分類群をどう定義するかにもよると思うので注意(例:魚類vs底生無脊椎動物,カゲロウvsトビケラとか)。