Paquin, P.R., Gorsuch, J.W., Apte, S., Batley, G.E., Bowles, K.C., Campbell, P.G.C., Delos, C.G., Di Toro, D.M., Dwyer, R.L., Galvez, F., Gensemer, R.W., Goss, G.G., Hogstrand, C., Janssen, C.R., McGeer, J.C., Naddy, R.B., Playle, R.C., Santore, R.C., Schneider, U., Stubblefield, W.A., Wood, C.M., Wu, K.B., 2002. The biotic ligand model: a historical overview. Comp. Biochem. Physiol. C Toxicol. Pharmacol. 133, 3-35.
現時点で300回ほど引用されている,Biotic Ligand Modelのレビュー論文。せっかくなのでということで,目を通してみた*1。さすが,という感じで過去から現在までよく流れが分かる。BLMを使っている人は全員Chemistだと勝手に思いこんでいたけど,モデル自体は生理学的な知見がたまったこともかなり重要な要素だということが分かった。でも,やはり,そのBLMが仮定するメカニズムは,かなりプラクティカルにシンプルにしているな,という印象*2。
- Zitko et al. (1973)が生物利用可能性が重要そうというの示した最初の論文のよう。
- 上にも書いたけど,BLMの大本は,生理学的な知見に寄るというのはおもしろい。その歴史は古い。
- Na+トランスポートに影響する一価の金属イオン(Ag+, Cu+),Ca2+の代謝を阻害する二価の金属イオン(e.g., Cd2+, Zn2+),エラを通過して中心的に振る舞う(act centrally*3)金属(e.g., Pb2+, Hg2+)という記述有り。
- お恥ずかしながらちゃんとしらなかったのですが,BLMとして雑誌に掲載されたのは,Di Toro et al (2001)が最初のよう。
- 最後に色々課題も書かれている。