A way of thinking

筆者個人の思考過程です。意見には個人差があります。

久々に本を読んだ気がする。

食のリスク学―氾濫する「安全・安心」をよみとく視点

食のリスク学―氾濫する「安全・安心」をよみとく視点

以下は、個人的総括的感想。より細かいメモや感想はこちらに(例えば、個人的には2章の話が目から鱗でした)。

最初に断っておきますが、記憶が曖昧なので,以下のような話はこの本に限った話ではないかもしれません*1

この本の主題ではないが、この本は、中西さんの,ある意味,暴露本*2にも感じられた。計算されたリスクに対して、リスク評価者はなんらかの感想を持つはずである(なんかこれはリスクを過大評価してるなとか)。そして、こういう感想は明確な科学的根拠がなければ、基本的に表に出てこない。しかし、この本にはそういう表に出てこなかった中西さんの感想がちりばめられていように思う。この手の感想がどれくらい尤もらしいかは、ボクには判断できませんが、場合によっては計算されたリスクよりも高い信憑性や真実味を帯びてみえるときがある。なので、こういう直感が大事だと思っているボクとしては,とても興味深かった*3
また随所に、リスク評価者の今後を強く応援するニュアンスのことが書いてあり、共感できたし、勇気づけられた。
大変、勉強になりました。ありがとうございました。

*1:水の環境戦略を高校生の時に読んで感動し、環境リスク論を学部のときに読んで以来、あまり中西さんの本をきちんと読んでいません

*2:リスクに関わる中西さんの直感的な意見が多く書かれているという意味で、個人的にはとても参考になる

*3:念のために書いておきますが、科学的な根拠がないのにこの直感的感想や意見を押しつけていけない。ここは勘違いしてはいけない