A way of thinking

筆者個人の思考過程です。意見には個人差があります。

産総研の林さんの論文。いくつか気になるところもありますが,急性毒性試験に比べ,慢性毒性試験,特に個体群モデルに”素直に”組み込める結果はかなり限られてくるので,こういう挑戦は必要だと思います。しかも結果を他のモデルと比較してみると結構良い感じ。

Lin and Meng. 2009. Extrapolation of available acute and chronic toxicity test data to population-level effects for ecological risk management of chemicals. Environmental Toxicology and Chemistry 28:1557-1566.

現時点で個人的に気になるところは以下の通り(あくまで個人的興味)。

  • dose-responseの関係をNOEC及びLC50(またはEC50)のブートストラップサンプル(1個ずつの計2個)のデータから推定しているところ。
  • 影響を一日単位に換算しているところ*1
  • 毒性データは割合にして計算しているところ*2
  • AF 10を使っているところ。

*1:ただし,これを調べるには引用論文を読む必要がある

*2:これはそんなに結果に影響しないかもしれない。提案されている方法では割合にして評価するのが良さそう