A way of thinking

筆者個人の思考過程です。意見には個人差があります。

Poff NL, Olden JD, Vieira NKM, Finn DS, Simmons MP, Kondratieff BC (2006) Functional trait niches of North American lotic insects: traits-based ecological applications in light of phylogenetic relationships. Journal of the North American Benthological Society, 25: 730-755

もういっちょ概念的な論文。10年前の論文で,オリジナルのデータ解析もあるけど,おそらく総説扱い?。全体的に河川の底生動物にしぼって,traits-basedなアプローチの可能性を議論しており,PoffさんかOldenさんの文章力のせいか,読みやすくて勉強になった(分かりやすく踏み込んだ記述が多い)。traits間の相関*1系統樹とtraitsの相関*2の解析もおもしろい。各分類群(属,亜科,または科)に割り当てられたtraitsの値が付いているのもよい。できれば,科レベルのもあるとよかったけど。次は実践的なものを読みますか。

*1:PCAで解析しているけど,第2主成分までだとなんともいえない気もするしちょっと無理がありそう

*2:ほとんどの形質が進化的にlabileというなんともいえない結果ではあるけど