A way of thinking

筆者個人の思考過程です。意見には個人差があります。

Paetzold, A., Smith, M., Warren, P.H. & Maltby, L. (2011) Environmental impact propagated by cross-system subsidy: Chronic stream pollution controls riparian spider populations. Ecology, 92, 1711-1716.

Subsidy+金属*1。金属汚染で川虫が減り→羽化する成虫の数が減り→それを捕食するクモの個体数も減ったという結果。クモの個体数や生物量の減少の理由を厳密に特定するのは困難だけど,羽化してくる水生昆虫の個体数や生物量が減少したせい,でしょうというのが,色々考察して後の著者の結論。羽化昆虫中の金属濃度は汚染と非汚染の違いは見られなかったということらしい。web付録はこちら。できれば、水中の金属濃度が出ていれば何となく感覚もつかめてよかったと思うけど,底生無脊椎動物の総個体数もかなりさがっているので,おそらくかなり汚染されているところだと推測。それでも,成虫で体内濃度に違いが見られないのはおもしろい。と考えると,アブストしか読んでないけど,Krausさんのこの結果は予想通りということ。

*1:Maltbyさんが後ろについていて,偶然にもPaetozoldさんは今のボスと論文を書いているという繋がり具合