A way of thinking

筆者個人の思考過程です。意見には個人差があります。

Wesner, J.S. (2010) Aquatic predation alters a terrestrial prey subsidy. Ecology, 91, 1435-1444.

Jeffさんの論文。フォートコリンズのUSGSに居て会ったことあるんだけど,どうやら大学にうつったみたい。サブシディのお話で,タイトルの通りなのだけど,メソコスムに魚を入れると,ヤゴが減って,トンボが減る。入れないと,ヤゴが減らないので,羽化した虫のバイオマスで見ると,魚入れたものより,かなりおおきくなる。といった感じ。特段意外なことは起こってないので,Ecology?って感じもしなくもないけど。単著というのがおされ。

Wesner, J.S. (2012) Predator diversity effects cascade across an ecosystem boundary. Oikos, 121, 53-60.

またまた単著エコロジー。独立したメソコスムにケージにいれた捕食者(ヤゴと魚)を入れたり入れなかったして,そこに産み付けられるユスリカの卵の数を出てきた幼虫の数で代表させて,比べたというもの。捕食者を入れたメソコスムやその近くのメソコスムで自由に泳ぎ回るタイプ(free-swimming)のユスリカの個体数がほとんど同程度に減少したという結果。巣をつくるタイプのユスリカには影響なし。捕食者の存在による間接的な影響があるので,産み分けれるかは微妙かもしれませんが*1,捕食者の存在が成虫の産み分けに影響しているというお話。陸+池,繋がりみたいな文脈で書いているので,さらに魅力的に見えるんだと思います。JEFFさん,書き方うまいな,きっと。

*1:でもまぁ近くのメソコスムの個体数も減っているので間接効果の可能性は低い気もしますが