A way of thinking

筆者個人の思考過程です。意見には個人差があります。

持続不可能性―環境保全のための複雑系理論入門

持続不可能性―環境保全のための複雑系理論入門

タイトルと中身の違いに少し躊躇しましたが,生態学や進化に疎いボクとしては,断片的に得ていた知識がある程度まとまった形になっていた感があったので,満足。ちなみに英語のタイトルは「Fragile Dominion (はかない住処)」。ただ,多少読みにくいとこがあることと,若干くどい感がある気もします。分かっていないことが多いので,問いを立てて,それに答える形式の文章だと,多少そうなるのは仕方ないのかもしれません。

エコシステムのプロセスにはなんらかの目的があるというトップダウン的な思考から出発したIBPの多くのモデルは最終的には失敗に終わった。

この辺りは,きっとOdumさんあたりからの流れなんだと思うのですが,「生態系に意志があるように」解釈して研究を進めたことは,やはりこういう風に評価されているのかと(間違っていたらすみません)。。そういえば,この前,「Odumのholisticな考え方はよく批判されているけど,その洞察力とかは見習うものがあるよね」みたいなことをある方がおっしゃっていた。なるほどなるほど。

不確実性を減らせ/不意の事態に備えよ(順応的管理)/不均一性を維持せよ/モジュール構造を保て/冗長性を確保せよ/フィードバックを強化せよ/信頼関係を築け/あなたが望むことを人にも施せ/

次は,保全遺伝学入門を細々と読もう。