A way of thinking

筆者個人の思考過程です。意見には個人差があります。

Amano, T. and W. J. Sutherland. 2013. Four barriers to the global understanding of biodiversity conservation: wealth, language, geographical location and security. Proceedings of the Royal Society B: Biological Sciences 280.

生物多様性データベースにおける国別の充実度が何と関連しているかを調べた天野さんの研究。保全生態に載った山道さんの研究みたいな(すくなくともボクにとっては)ちょっと変わった研究。GDPが高いほど,英語をしゃべる人の割合が多いほど,安全のレベルが高いほど,データベースのホストである国に近いほど,データベースにおける単位面積あたりの記録数が多かったとのこと。
hierarchical partitioningという解析は知らなかった。多重共線性(多分,マルチコもどき?)にも対応できるみたいとのこと。うまく仮説立てをしていて要因を絞り込んでいてなるほどなぁと思う一方で,尤もらしい要因をきちんと全部拾えているかとも思いましたが,これが抜けているなんて気の利いたことは浮かびませんでした。いずれの要因もストーリーが作られていて,納得のいく理由付けがつけられているというところが結構ミソな気もする。