A way of thinking

筆者個人の思考過程です。意見には個人差があります。

トラビスから「これ読んだ?」って送られてきた論文たち。

Benton, T.G., Solan, M., Travis, J.M.J., Sait, S.M., 2007. Microcosm experiments can inform global ecological problems. Trends Ecol. Evol. 22, 516-521.

マイクロコスム。もっと気候変動とかの予測(のためのメカニズム理解)に貢献できるよね?という論文。最近書いている原稿*1がマイクロコスムの役割ってなんだろう,という感じの流れにあるので,読んでみたけど,まぁ状況依存ですよね,という感は否めない。

Dyer, S.D., Belanger, S.E., 1999. Determination of the sensitivity of macroinvertebrates in stream mesocosms through field-derived assessments. Environ. Toxicol. Chem. 18, 2903-2907.

これはちょっとおもしろかった。野外データから推定した感受性と河川メソコスムから推定した感受性がよく相関していました,という論文。Willの実験系とは,下水処理場の排水という点も,場所も,実験システムも違うので,なんともいえないところはあるんだけど,1つ参考になりそうな論文だった。ちなみに,河川メソコスムはあのP&Gが作ったもののよう。すごい*2

Wong, D.C.L., Maltby, L., Whittle, D., Warren, P., Dorn, P.B., 2004. Spatial and temporal variability in the structure of invertebrate assemblages in control stream mesocosms. Water Res. 38, 128-138.

タイトル通りで大して読んでないだけど,思ったより沢山の河川メソコスム(というもの)が行われている気がする。規模は確かにWillのシステムより大きめで実験中に移入を許すものもあるような感じ。確かにこの時代に生きている?とWillは自分の実験系をマイクロコスムと呼ぶ気がする。対象とする物質が違うせいなのか*3,よりジェネラルな文脈で議論するには,このあたりもうちょっとちゃんとフォローしておかないといけないかも。

*1:生態学会で発表します!

*2:KのFJIさんとかに言えば作ってくれたりするのかな

*3:金属を対象としたものは一応ほとんど追えているはず。。