Hedtke, J.L., Robinson-Wilson, E. & Weber, L.J. (1982) Influence of body size and developmental stage of coho salmon (Oncorhynchus kisutch) on lethality of several toxicants. Fundamental and Applied Toxicology, 2, 67-72.
孵化後175日まで調査し,発育段階によって(この論文では体重もかまして),毒性値(LC50)が変わるという論文。普通に考えて,成長すればLC50は大きくなる(感受性が低くなる)と思われるんだけど,この論文は2つの点でおもしろい。まず,亜鉛と銅は,swim-up fry(卵黄がなくなって自分の力で採餌しはじめる時期)のときに一旦LC50が低くなる(すなわち感受性が高くなる)。2点目は,NiがCuやZnとほとんど逆の傾向を示していること。swim-upが一番感受性が低く,後期になるほど感受性が高くなっていく,という不思議な応答*1。個人的にはおもしろかったのは,今直している論文と同じ式を使っていること*2。