Hahn et al. (2014) Predicted no effect concentration derivation as a significant source of variability in environmental hazard assessments of chemicals in aquatic systems: An international analysis. Integrated Environmental Assessment and Management, 10, 30-36.
色んな機関に同じ急性・慢性毒性データを渡して*1,計算してもらたPNECが最大3桁も違ったというお話。
その理由を結論からいうと,
None of the factors considered so far can account for a substantial part of the variability seen in the derived PNECs.
とあるように,手法(SSDかAF)や,慢性・急性の判断,不確実係数の適用の仕方など,色々原因はある,ということのようです。PNECのばらつきを減らす最も明白な方法は,急性・慢性毒性データの定義をharmonizeさせることだという文言もありました。
個人的には,
- 確率論的に評価したPNECは概ね決定論より高くなっていた(例外有り)
- データが増えると,PNECの変動係数が増える(PNECのばらつきが増える)
- 慢性のエンドポイントとして妥当かの判断が評価者(方法)によって異なる
- (藻類の増殖率はOKだけど,Biomassはだめといったことがあるよう)
というのがおもしろかったです。