A way of thinking

筆者個人の思考過程です。意見には個人差があります。

生態毒性な分野で,複合影響の評価といえば,Toxic Unit(TU)が使われることが多いんだけど,なんでこんなん使うんだろうと思ってしまうのは,ボクだけなのだろうか。TUは,ある化学物質の濃度を参照濃度*1で割ってあげ,それを複数の化学物質について計算した和を指標とするというものですが,ぱっとボクが思う問題点は以下でしょうか。

  • 参照濃度に関する不確かさ(に関する情報)が無視される
  • 参照濃度は特定の影響レベルに対応するもので,濃度反応関係を推定するのに向いているか不明。

例えば,ES&Tのつい最近の論文でも使われています。メリットとしては,

  • 計算が簡単
  • 分かりやすい

というのがあると思いますが,ちょっと今後折を見て考えてみたいと思います。

*1:例えば,環境基準とか,LC50とか