保高さんが「放射性セシウム汚染土壌の措置方法に関する一考察」という研究レポートを公開しております。正直に言うとページが進む程に,微妙な専門用語(掘削除去とか)があったりして,その手の分野以外の方には読みづらいかもしれませんが,汚染土壌の対策方法にとどまらず,広範囲な考察が入っていて考えさせられます。
例えば,天地返し*1すると,汚染されていない土壌(深いところ)と汚染土壌(浅いところ)がまざって,将来これら土壌をきちんと処理しないと・・・となった場合に,困るかもしれない*2。とか。
なお、天地返しや覆土は汚染土壌と清浄土の接触面が増えることから、また土壌混合(鋤きこみ)は汚染土壌と清浄土の混合により汚染土量が増加する可能性があることに注意が必要である。
あるいは,汚染土壌から放射性物質を濃縮した場合,それを管理する作業者のリスクもきちんと考えないといけないとか。
除去された汚染土壌や抽出された濃縮物を適切な性能設計がされた場所において、自己崩壊により濃度が許容できるレベルに低減するまでの期間、適切に保管や埋立を行う必要がある。その際には作業者のリスクと周辺住民の健康リスク、地下浸透の防止、浸出水処理等の対応が必要となるが(後略)
追記:110915
今日の朝日の朝刊一面に,汚染土壌が沢山あって大変という記事が載っていました。上記のような情報が役に立つといいですね。