Hugueny, B., Movellan, A. & Belliard, J. (2011) Habitat fragmentation and extinction rates within freshwater fish communities: a faunal relaxation approach. Global Ecology and Biogeography, 20, 449-463.
下の論文を読むために眺めた論文。図5が綺麗な結果で,年ごと絶滅確率の変換値(lnK)と流域面積対数が直線に乗るというのが,後述の論文でも使われているんだけど,下の画像にもある通り,年あたりの平均絶滅確率を計算した後にlogとることによって,実質的な減少率(画像の赤のところ)の違いがくしゃっとなってしまっている。この論文を読む前は,なかなかおもしろそうと,後述のTedesco et al. 2013を評価していたけど,Tedesco et al. (2013)の方法ももなかなかempiricalでえいやな方法だと感じた。おもしろいんですが。。
Tedesco, P.A., Oberdorff, T., Cornu, J.-F., Beauchard, O., Brosse, S., Dürr, H.H., Grenouillet, G., Leprieur, F., Tisseuil, C., Zaiss, R. & Hugueny, B. (2013) A scenario for impacts of water availability loss due to climate change on riverine fish extinction rates. Journal of Applied Ecology. in press.
ということで,上の論文の結果(絶滅確率と流域面積*1の関係)を引用して,将来予測までした論文。結構,active drainage areaの推定も粗くて,これでいいんですか?という印象だけど,気候変動が影響で今後100年間で言われているように種数は減りませんよ。という一例を出したこと,実際に絶滅する種数を推定したこと(絶滅確率を使うのでこれが可能になる),が結果としておもしろいところなんだと思う。Applied Ecologyがある意味よく分かって良かった*2。
結構「えいや」感は否めないんだけど,いずれもおもしろかった。