Schäfer, R.B., von der Ohe, P.C., Rasmussen, J., Kefford, B.J., Beketov, M.A., Schulz, R., Liess, M., 2012. Thresholds for the effects of pesticides on invertebrate communities and leaf breakdown in stream ecosystems. Environmental Science & Technology 46, 5134-5142.
農薬のミクスチャー*1を考えて,SPEARを使って,それら関係を評価した論文*2。著者にはマクロエコロジーをエコトキシコロジーに,を標榜している,BeketovさんとLiessさんがいて,複数の調査結果をまとめて,広いスケールで解析した結果。要旨と図を見て,考察の一部を読んだだけですが,これからtrait-baseなんですかね*3。TUなところとか,SPEARなところとか(んで,SPEARやっぱつかえるぜってまとめているところとか),あまり好きくないです*4。でも,traitはどっかでやっておかんといかんのかもしれません。でも,なんかこの限られた情報の中で,どれだけまともな分類ができているか(できるか),ちょっと…,という印象です。すみません,ざら読みなくせに,なんかちょっと下手に批判的な気がします(反省)。
### 追記 2012/07/26
trait-basedの指標がちょっとうさんくさいと思ってしまうのは,LiessさんやBeketovさんのように,特定の物質(群)に対して特化した指標だとして,推し進めている感があるところ。農薬だって,mode of actionは色々あるだろうし,生物側だって金属に弱い底生動物は有機汚濁に良さそうな傾向があったりする。生態系機能に関連するという点ではtraitは評価すべき一つの指標だと思うけど,野外のデータについて,もうこれは農薬に特化した指標(SPEARpesticide)だからと言って,論を進めるのはちょっと違和感を感じる。というところでしょうか。