A way of thinking

筆者個人の思考過程です。意見には個人差があります。

カリコリせんと生まれけむ

カリコリせんとや生まれけむ (幻冬舎文庫)

カリコリせんとや生まれけむ (幻冬舎文庫)

久々の読了。家の周りには小さな書店がいくつかあって*1,たまに寄って見つける本とかがとてもよい。これは,ひぐらしベーカリーに併設されているパン屋の本屋*2で見つけた会田さん*3。会田さんの作品は,何度か見たことはあってボクは結構好きな部類で,なんとなく勝手に,この人他人の評価なんか気にせず,多分ぶっ飛んでるんだろうなぁと思っていた。が,このエッセイ集?を読むと,ぶっ飛んでる評価自体は変わらないけど,自己卑下的で,なんというか意外だった(人間くさくて,個人的にはなんか安心した)。

(前略)そんな王道的現代美術家からほど遠いなら,せめて穏健で分かりやすい日本語によるエッセイの一つでも書けなきゃ,オマエの存在価値なんて無に等しくなる−−そう自分に言い聞かせつつ…(後略)

という感じ。でも文章は,解説にもあるように,ボクは引き込まれたし,内容も独特でおもしろかった。挿絵がアレなので,電車の中で読むとちょっと隣が気になるくらい。関係ないけど,解説にあった,

この「ただそれだけ」感がただごとではない。

というのがなんとなく「たまらなかった」*4。「濃かれ薄かれ みんな生えてるんだよなぁ」の絵とか。まさしくそんな感じで,でもそれがとてもよいと思う*5

*1:正確にはよく寄る場所がいくつかあって

*2:本たまたま今日また行ったけど,ECDと石戸さんと迷って,石戸さんの本を買ってしまった

*3:面識ないです。もちろん

*4:そうそう,それ!感があるんだけど,ボクには言葉では説明できない

*5:文章にすると,いつも自分の表現力の低さが露呈する。。