A way of thinking

筆者個人の思考過程です。意見には個人差があります。

Isnard et al. (2001) Statistical analysis of regulatory ecotoxicity tests. Chemosphere, 45, 659-669.

Moore & Caux (1997) くらいしか,NOECやLOECが対応する影響サイズを報告した論文を知らなかったのですが,これもその手の論文の一つ(27の慢性毒性試験)。おもしろいんだけど,これ大丈夫というところが結構ある(例:多重比較の方法を選抜するときの説明とかがかなり苦しいと思うのですが気のせいか)。この研究のデータセットでは,NOECは,EC05(次点的にEC10)に近かったという結果。自明ではあるのですが,"BIological arguments are scarce to help in defining a negligible level of effect x for the ECx"。細かいのですが,気になったのは,

These approaches still use the NOEC as a reference although this reference is statistically not correct

という表現。NOECは統計的に正しいか?という質問自体が意味不明な感はあるのですが,統計的に正しいかと言われれば,ボクは統計的には正しい,と答える気がします。統計的に正しい方法で導かれているけど,使い方がまずい,という認識じゃないのですかね。