A way of thinking

筆者個人の思考過程です。意見には個人差があります。

17日にこちらで発表します。下記の挑戦的なタイトルの説明はこちらを参照下さい。
農業生態系リスク勉強会 企画セミナー「脱・基準値思考のススメ 〜生態系を例に〜」
後記(個人的メモ)
参加できて,とても良かったです。永井さん,水口さん,色々と有り難うございました。一定の知識を共有している場所で発表するというのは,楽だなぁとつくづく実感。その結果で行きなさいと,愛する先輩より背中を押されたので,その方向でまとめてみようかなと思います*1。その後,林さんのベイズの話。話はおもしろくて分かりやすかったので,勉強になりました。しかし,うーん。竹中さんの質問がボクの聞きたいことだったけど,やっぱ難しいなぁと感じた。充実した一日でした。
追記20100701
事後報告等がこちらにupされました。少しだけ,ボクのコメントを。

質疑では、生態影響は「種組成やアバンダンスの変化→種数の低下→生態機能の低下」という段階を追って出るとも考えられるので、種数の減少だけで評価するのはどうか?とかがありました。

これは,つまり何をエンドポイント(避けたい事象)にするかという問題だと思います。別に「種数でやるべき」とボクは言っているわけではなくて,環境基準の目的である「個体群の存続」を受けて種数を指標として使っている状況です(もちろん,この変換過程にも,いくつかの仮定が置かれています)。つまり,種数を指標にしたら,こうだったよという話だったのですが,そう答えれば良かったなぁと反省。さらに言うと,種組成やアバンダンスの変化はそもそも何を”エンドポイント”とするかが,非常に定義しにくいというのが問題だと思っています*2。例えば,野外だと,非汚染地点間でも種組成の”差”はあると思います(というか,何を差とするかが問題か。。)。「DCAなどの群集解析をしてみれば?」ともよく言われますが,出てきたアウトプットから明確な判断ができるわけではないので,なかなか難しい問題です*3。ただ,もちろん,複数のレベルで考えることは重要だと思っています。

*1:というか,データや知見がないので複雑なモデリングをしないという方針をたてると,現時点であの解析がベストだと思う。やはり個々の地域ベースで解析するのは意味がある(Steveに相談)。

*2:もちろん,だからといって,使えないとは思っていません

*3:多変量解析は何か見えればラッキー by MNKさん