- 作者: 清水義範
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 1998/12
- メディア: 文庫
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復讐の構造になっているわけだ。やられたから,やり返す。それの繰り返し。
自分だけやられて,自分が上に立った時に民主的なルールに変えるだなんて,そんな損なことをなぜしなきゃいけないか。おれも思いきりやってやるぜ,という希望で後輩時代を耐えてきたのに。
(中略)
二年生になったら,後輩をいびるぞ,という空手部の倫理。そういう考えを持つ人間が,教師になるのである。
弟の本をなんとなく読み始めてそのまま当日読了。それはそれで一理あると思う結構強烈な比喩とか解釈とかが終始あっておもしろかった。一方で著者の”愛”みたいなものも感じる。どちらかというと個人的には最後の方に展開してくるフィクションなお話が安っぽく感じたのがちょっと残念。