A way of thinking

筆者個人の思考過程です。意見には個人差があります。

流域一貫

中村太士さんの本。近い人に知り合いは多いけど,一度生態学会の自由集会の懇親会で挨拶したくらい*1。水質の文脈で,全国一律じゃなくて,流域ごとに管理みたいな話が書いてないかな(引用できないかな)と思って眺めてみたけど,主題的にそういう話ではなさそう。第一章を読んで,あとは目次をベースにぱらぱらと眺めただけだけど,第一章はとても魂が感じられてよかった。

「学」のない筆者にとって*2,すべての学問知識は地域問題を明らかにし,解決する方法を考えるための手段しかない。
研究者が「環境」や「保全」といったテーマで予算をもらい研究に従事する以上,その社会的役割を認識すべきである。(中略)「興味がある科学的真理の追究」を「地域環境の保全や管理」とすり替えてはならないのである*3
生物多様性保全トップダウンの論理である(中略)ボトムアップの論理が必要である。

あたりとか。つまみ読みで恐縮ですが,メモとして。

*1:その時の一瞬の印象から,ボクの感じた率直な印象は,周りの人に聞いても当たってそうな感じ。少なくともボクが絡んだ人はみんな慕っているので間違いなくいい人なんだと思っている

*2:いやいや,紫綬褒章ですよ

*3:このあたりとかもとてもストレートで気持ちいい。ボクも応用や実務の(見かけ上の)看板を振りかざして,自分の好きな基礎的なことに終始する人たちは。。。略