A way of thinking

筆者個人の思考過程です。意見には個人差があります。

2019年の振り返りと2020年の目標

月並みですが,昨年は大変お世話になりました。本年もよろしくお願いいたします。最近,「最近,岩崎はなにやっているの?」という質問にばしっと答えられなくなっていることが気になっていたのですが,それはそれで良いことなのかもしれないなぁと今,思いました。忙しいですが個人的には充実しているというのが正直なところで,この充実している感が徐々に外向きに出て行くといいなぁと今思っています。ということで,今年はやはりアウトプットをもっとできればなぁと思います。例年通り,振り返りと目標をば。

  • 論文は,主著で英語1本*1と日本語1本,共著では,去年の振り返りに書いた論文を除くと,4本という感じ。
    • Yuichi Iwasaki, Megumi Fujisawa, Tagiru Ogino, Hiroyuki Mano, Naohide Shinohara, Shigeki Masunaga, and Masashi Kamo (2020) Does a sum of toxic units exceeding 1 imply adverse impacts on macroinvertebrate assemblages? A field study in a Northern Japanese river receiving treated mine discharge. Environmental Monitoring and Assessment
      • 産総研に来て最初に取り組んだフィールドでの結果で,まずはきちんとアウトプットできて良かったなと思います。昨年2月に原稿はできていたのですが,諸事情で投稿は夏になったので少し遅くなりましたが*2。。。個人的には,金属濃度は環境基準に比べて少し高めだけど,虫的には影響はなさそうな面白い場所にであえて良かったなぁと思っています(嘘偽り無し)。
    • 岩崎雄一,本田大士,西岡亨,石川百合子,山根雅之 (2019) LAS濃度が高い河川地点はどんな特徴があるか?:水生生物保全を目的とした水環境管理への示唆. 水環境学会誌,42(5), 201-206
      • 査読でとても苦労した1本ですが,その意味でも出せて良かったなと思える1本になりました。詳しくはこちらに書きました。このあたりの話を含めて,9月の水環境学会のシンポで話したネタは,最近の集大成だなぁと個人的には思っています。具体的には忘れたけど「とても刺激的でした」的なことをある方から言われて話して良かったなと思いました。このあたりの話は,YMNさんがTY大時代から色々持ちかけてくれなければそもそもやってなかった話なので,その意味でも皆さんからの知恵で生き延びているなぁという気がしてます。
    • 共著は,以下の感じ。西岡さんの論文とかも個人的には地味に良い成果だなと思っています。AIST-SHANELの国際展開にも少しだけ貢献できた気もしますし。。山下さんの論文はこちらに書いています。ODさんとかも環境毒性学会で久々にあったけど,自分で丁寧に調べて等身大で研究しているなぁという印象を受けて,なんかぐっときました*3
      • Yasunori Yamashita, Yuichi Iwasaki, Toshimitsu Matsubara, Kyuma Suzuki, Yuhei Kanzawa, Takehiro Okuda, Kazuya Nishina, and Carlos Augusto Strüssmann (2020) Comparison of survival rates between domesticated and semi-native char using Bayesian multi-variate state-space model. Fisheries Research. 221, 105380.
      • Tohru Nishioka, Yuichi Iwasaki, Yuriko Ishikawa, Masayuki Yamane, Osamu Morita, and Hiroshi Honda (2019) Validation of AIST-SHANEL Model based on spatiotemporally-extensive monitoring data of linear alkylbenzene sulfonate in Japan: Toward a better strategy on deriving predicted environmental concentrations. Integrated Environmental Assessment and Management. 15(5): 750–759
      • Kyoko Ono, Tetsuo Yasutaka, Takehiko I. Hayashi, Masashi Kamo, Yuichi Iwasaki, Taizo Nakamori, Yoshikazu Fujii, Takafumi Kamitani (2019) Model construction for estimating potential vulnerability of Japanese soils to cadmium pollution based on intact soil properties. PLoS ONE 14(6): e0218377.
      • Yusuke Oda, Masaki Sakamoto, Yuichi Iwasaki, Seiji Nagasaka, Jin-Yong Ha, Kwang-Hyeon Chang, and Shosaku Kashiwada (2019) Inter-clonal variation in copper sensitivity in Bosmina longirostris with different exposure histories. Water, Air, & Soil Pollution. 230:109
  • 休廃止鉱山やその下流の河川によく行った。
    • 金属以外も含めて、自分から仕掛けたというのもあるけれど,休廃止鉱山関係のフィールドにはよく行かせてもらいました。関連して出張した県を挙げておくと,北海道,青森,岩手,秋田,岐阜,兵庫,岡山といった感じ(九州方面募集中)。現地に明るい方と一緒にまわれるのは,現地のイメージがつきやすくありがたい限り。
    • 余談ですが,夏にSTS温泉でやった合宿は楽しかったので*4,また行きたいなぁと思いつつもSTSは来年度の候補からは外れてしまいました。。。来年某予算で調査するのは,岩手と北海道(南の方)になりそうな感じです。
  • 某予算の中間評価も無事終了。
    • 無事にA評価で*5,継続になりました。来年度が最終年度なので,ぼちぼちうまいことまとめられるといいなぁと思います*6
  • 7月にダーウィンであったSETACオーストラリアが学会として楽しかった。
    • ブログに書いたと思ったのですが,書いてなかったです。鉱山関係の環境影響評価の研究発表が多かったというのもあったのですが,規模的にも日本の環境毒性学会の2倍くらいでほどよくて,個人的にはここ最近でダントツに良かったです*7。ディナーで,むやみに?賞を作成してみんなにあげまくるとか,エンターテインメント性の高い学会でした。例えば,「ステージから転げ落ちたけど,うまくリカバリーしたで賞」とか「(後で確認したら学会関係のツイートは全然していないのに)ベストtwitter賞」とか。もうなんというか,雰囲気が楽しかったです*8。AlvinとかMarieとかに相手してもらったし,Chris(Hickeyも!)とかKevin,Willも来てたのは個人的には救いでした。UBERが便利。後で聞いたら,うちの師匠のMさんも以前に短期?滞在していたみたいで,事前に現地情報を聞いておけばよかった。。。と少し後悔。
  • 主に休廃止鉱山関係で,去年から仕掛けていたり,妄想していた研究の一部は少しずつ(発表前段階の)形になってきた。
    • ただ,これはまだまだで,もうちょっとばしっと進めたかったのですが,無念という感じです。アンケート関係も2件ほど,最後までたどりついてない。これは,確実に今年の課題。
  • 某学会の大会実行委員側にいた。
    • 最後に,余談的で,ほぼ何もしてないのですが,手弁当感がすごく,なんとかしたほうがいいと思いました*9。しかし,まぁ他も含めて色んな問題あるんだなぁと痛感できて良かったです。

日常

  • 10月に次男が生まれました。ぼちぼちやってます。
  • 長男関係だと,糸球体腎炎で1ヶ月入院がしんどかった(本人も)+マニアックな恐竜の名前を覚えだしていてすごい。
  • 夏休みは高知に帰った。宿毛Airbnbの宿が良かった。
  • みんなでヘルシンキに行って,パヌにも会えた。
  • 数年前には想像もしていなかったのですが,土日はないに等しいということを改めて痛感している*10
  • 観劇は,『これは演劇ではない』(オフィスマウンテン),オフィスマウンテン「だれだって臍を噛む」「NOと言って生きるなら」あたりでしょうか。マームとジプシーとかも観に行きたい。


今年の目標
なんか俗っぽい目標しか立てられないのですが。。。

  • 仕事量をうまく制御しつつ,今年は成果を集中的に出していきたい。
    • 主著ではないにしても,コレスポも含めて論文は2~3本くらい出したい*11
    • 特にNさんやFさんとやっている研究*12をきちんと実らせたい
    • ピートとウィルと書いている論文も原稿は仕上がっているので,投稿できるといいな・・・と
  • 今まで1回も行ったことがない日本の学会にも参加したい(継続*13
  • 英語の総説(継続:予定なし)

*1:年末にアクセプトされた

*2:高望みできない内容ではあるのですが,よく見てみるとEMASは何やら外国勢に圧倒されている印象を受けました。ジャーナルタイトルが好きなのですが,ちょっと残念

*3:ボクも頑張らないとなぁと

*4:Mさんら調査に合わせて予備調査に行っただけですが

*5:といっても,Sではないので,Aは標準的な評価です

*6:個別には面白いと思うので,後はまとめ方でしょうか

*7:ただし,スクリーンを使ったポスター発表のやり方はかなりいまいち

*8:でも知り合い少なめで,ディナーのアウェイ感はすごかったですが

*9:ボクはいいけど,若手PDが会場係にかり出されるのはちょっとなぁと・・・

*10:年末の3日ほど完全に独身生活して、引きこもって解析なんかをしてたのですが,無性に楽しかったです。目標としていた最後までたどり着かなかったのが残念ですが

*11:出さないといけないものが溜まっている

*12:後者は無茶振り感がありますが

*13:昨年は環境資源工学会に行きましたが,依頼されてという感じなのでもっと積極的に違う学会に行きたい