A way of thinking

筆者個人の思考過程です。意見には個人差があります。

坂本弘道. 2012. 「水質汚濁に係る環境基準」原案(昭和45年)の設定作業に携わって その1. 水道公論 48:25–38.

アラートにひっかかってきた気になる記事を拝読。その1とあるので,続きがあるのかもしれません。この記事には基準の根拠が書かれているわけではありませんが,裏話も書かれていて,楽しく読ませて頂きました。以下はメモというか,個人的な抜粋(""が厳密な抜粋)。

  • "まずは基準を世の中に出すことが先決であった。とりあえず作って具合が悪ければ改定すればよいと考えていた。学問と行政の違いが浮き彫りになったと思う"。
  • 結局難しいため断念されたようですが,津田さんの「汚水生物学」を読んで,生物を中心とした環境基準ができないかと検討されたよう。
  • 健康項目の基準値が水道水と同じ値が採用されたのは,"万が一,水に落ちてそのまま飲んでも,健康に影響がないようにとの配慮だった"
  • 環境基準達成のための施策の一つとして,「河川流況の改善」への言及あり(昭和45年「水質汚濁に係る環境基準の設定の基本方針について」)。