汚染の指標とかで,生物が使われますが,この指標にはいくつか用途ごとに分類できると思います。
- (超)簡易調査用
市民参加の調査に底生動物が使われていますが,その類の使われ方。
- 汚染程度の指標
例えば,汚染の指標として,〜の体内濃度(例えば,ヒゲナガカワトビケラ)とか提案されていることがあります。海外でもそういう研究は沢山論文化されています。こういう文章を見て思うことは,「それなら直接水なり底質なりを測る方が楽じゃないですか?」。それに対する反論は,「指標とする生物はスナップショットではない」。要は目的次第ですが,分析技術が進んできた現在において,単に汚染の程度の指標としてはちょっと限界があるんじゃないかなと思っています。
- 生物の生息状況の指標
例えば,IBIとかがこの類。上の簡易調査に比べ,精度の高い指標となるように設計されていたり*1,複雑な指標となっているものを想定します。種や科ごとに得点化したり。個人的には,簡易指標としては問題ないですが,得点化する指標はあまり好きではないです。理由は得点の絶対的な差がいったい何を示しているか,ほとんど説明不可能なため。
*1:実際そうなっているかは不明