A way of thinking

筆者個人の思考過程です。意見には個人差があります。

2011-05-01から1ヶ月間の記事一覧

面識はないのですが,「期待値を指標にしてリスクの大きさを比較することにわれわれは慣れていない」とこういう方がおっしゃっているのは興味深い。他方,化学物質の生態リスクの分野では,遠慮なく期待値でリスクが比較されている。念頭に置かれているのが…

岩崎雄一. 2011. 化学物質のリスク評価と意思決定のギャップを埋める:亜鉛の生態リスク管理に関する意思決定. 日本リスク研究学会誌 21:7–13. 総説が出ました。日本リスク研究学会の支援による–若手による公開ワークショップ–『化学物質のリスク評価と意思…

印刷してあった深谷さんの論文をざっと読んでみた。なにやら複雑なことをきっと…と思っていたのですが,思っていたより全然シンプルな*1階層ベイズモデルを当てはめて,フジツボ?の個体群動態を解析されていました。門外漢ですが,おそらく季節や空間スケー…

Gellersの新譜。後半はライブ音源。Guatemalaアーティスト: gellers出版社/メーカー: compare notes発売日: 2011/04/15メディア: CD クリック: 9回この商品を含むブログ (14件) を見る

equivalence testとその周辺

統計処理において,検出力分析(Power Analysis)はまぁまぁ有名。これは本来,実験等を開始する前に使って,サンプルサイズを決めたりするのに使うべきなのですが,実験や調査等を行った後に計算される場合もある。後者の使い方は,結構議論の的になってい…

林さんも共著に入られている論文(HERAのPerspective)。気持ちは分かるけど,まだForbesが言っていることにピンと来ないところもある。 IBM(個体ベースの個体群モデル)がどれくらいまともに使えるかとか, やはり複雑にはなるので,データの利用可能性の…

寄稿をお願いされて,EcoRisk(エコリスク)通信に書いた文章がここにあります。タイトルは,「いきちっておいしいの?−生態学的閾値に関する企画集会のちょっとした開催報告−」で,生態学会で企画した集会の報告を書いたつもりなのですが,深いことは一切書…

SETAC EU

ミラノから帰還しました。自分のポスター発表は今回は結構受けるかなと期待していたですが,まぁいつもと変わらない感じでした。主要な人たちには見てもらえたと思うので,まぁ満足。野外から安全濃度を推定しようとしている研究は,残念ながらやっぱりほと…

車中読。イタリアに行くと言ったら,オカンが渡してくれた本。全体を通して理解したところは,単純で,おおざっぱに言うとローカルを大事にすることとその成功例。ボローニャには行ってみたいと思ったけど,著者の知識や経験を書きすぎている感じや,狂牛病…

ポスターの運び方

林先生が書いておられるように,折って持って行く派です。といっても,この方法はAKTさんから聞いたので,元ネタは繋がっているかもしれません。筒は邪魔だし,国際線で預けてロストバゲッジしたら大変だし,帰りには捨てたいのに筒は残るし。。といっためん…

明日から,SETAC EUに参加するために,ミラノに参ります。帰りはちょうど一週間後です。しかし,いつまでたっても,海外に行くとなると落ち着かない。発表内容は去年毒性学会で発表した内容の改訂版。生物利用可能性の質問だけはきちんと答えられるようにし…

Vijver et al. 2011. Response predictions for organisms water-exposed to metal mixtures: A meta-analysis. Environ Toxicol Chem 30:1482-1487. 重金属の複合影響のレビュー。おそらく急性毒性のみのデータを使っているはず。相加影響を仮定するモデル…

久保さんの日誌より。勉強になります。 よほどめちゃくちゃな場合をのぞいて,統計モデリングには正解・まちがいはありません.ある問題に対して現時点におけるマシな方法とそうでない方法があるだけです.だめなのは「理解してないのにわかっているふりをす…

NSNさんより,Hauschka。今回のアルバムのテイストがとても好み。良い。Salon Des Amateursアーティスト: Hauschka出版社/メーカー: Imports発売日: 2011/04/12メディア: CD購入: 4人 クリック: 51回この商品を含むブログ (11件) を見る

まとまりのない備忘録。今回の震災で,色んな人で捉え方が違うこと,価値観が違うことがとてもよく感じられた気がする*1。 震災の被災者,自分,世界,この3つで,あーこうも捉え方が変わってくるのかぁと思った。ある人は,震災は気になるし,なにかしたい…

生きる上で、すべてにリスクがあるし、老いれば、自然と死亡率もあがる。 食べる側としては、100%安全と言えるものを出してほしいですよね という、朝のみのさんの安直なコメントは幻滅した。こういうので、みんな勘違いしないといいけど。というか、これが…

父方の祖父が昨日なくなりました。明日からしばし帰高します。まだ全然実感がない。前におじいちゃんが亡くなったときもそうだったけど,孫の姿とか,きちんとした自分の社会的立場とか,見せれてないなぁという気持ちになる。まぁそれ自体は,おじいちゃん…

Steveにポスターを送ると,長めの文章が非常に簡潔になって返ってくる。有り難い。しかし,英語の表現がボクの範疇を超えていて困る*1。英語の知識が足りんなぁ,とつくづく感じる。でも,こういう経験をさせてもらえているだけで,大変有り難い。 *1:多分合…

農薬の野外影響

SETAC EU関係で見つけたEffects of Pesticides in the Fieldより(強調は引用者)。エグゼクティブサマリーだけしか読んでいませんが。。 Concerning the current regulatory risk assessment procedure, many participants felt that current approaches ar…